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肩こりとは、首から肩、背中にかけて筋肉がこわばり、重さやだるさ、鈍痛などを感じる状態のことです。
肩こりは、その背景に何があるかによって、大きく3つに分けて考えることができます。
はっきりとした病気が見つからない肩こりです。
このタイプは、整体での対応を検討できる肩こりです。
何らかの病気やケガなどに伴って起こる肩こりです。
例えば、頸椎症や頸椎椎間板ヘルニア、肩関節の疾患などが背景にある場合があります。
状態によっては整体で身体の機能にアプローチできる場合もありますが、医療機関での検査や治療と並行して対応することが大切です。
ストレスや不安など、心理的な負担が肩こりに関係することもあります。
心身症やうつ病、パニック障害などで、首や肩のこりを訴える方もいます。
このような場合は肩だけの問題として考えるのではなく、必要に応じて医療機関での診察や治療を優先・併用することが大切です。
整体院にご相談いただく肩こりでは、明らかな病気が見つからない「本態性肩こり」が多くみられます。
しかし、肩こりに見えても、その背景に頸椎の病気や内科的な疾患、心理的な要因などが隠れていることがあるので慎重に見極める必要があります。
肩こりは、多くの場合、突然起こるものではありません。
長年の生活習慣によって首や肩への負担が積み重なり、姿勢や身体の使い方が変化することで症状が現れると考えられています。
例えば、パソコンやスマートフォンの画面を見る時間が長い生活が続くと、頭が前に出て、背中や肩が丸くなる、いわゆる「猫背姿勢」になりやすくなります。
このような状態が続くことで、
などが重なり、肩の痛みや重だるさ、筋肉が硬くこわばる「こり感」につながると考えられています。
そして、この3つはそれぞれ別々に起こるとは限りません。
①筋肉・筋膜の問題が②骨・関節や③神経・血管に影響し、反対に②や③の問題が①の筋肉・筋膜に影響することもあります。
つまり、それぞれが互いに影響し合いながら、肩こりという症状につながっていると考えることができます。
このように考えると、肩こりは単純に「硬い筋肉を揉めばいい」というだけの問題ではないことが分かります。
以下ではこれら3つの問題について、もう少し掘り下げていきます。

筋肉が硬い状態が続くと、筋肉の中を通る血管が圧迫され、血液が流れにくくなります。
すると、筋肉に十分な酸素や栄養が届きにくくなり、痛みや重だるさを感じやすい状態につながります。
また、長時間のデスクワークや同じ動作の繰り返し、過度な運動だけでなく、精神的なストレスも筋肉の緊張や痛みの感じ方に影響します。
こうした状態が長く続くと、身体が痛みに敏感になり、以前なら気にならなかった程度の刺激でも、痛みや不快感を感じやすくなることがあります。

肩こりに関係しやすい筋肉で代表的なのが「僧帽筋」です。
僧帽筋は、筋肉の硬さや血流の影響を受けやすい部位だと考えられています。
僧帽筋には、動脈と一緒に走らない静脈や、血液の逆流を防ぐ「静脈弁」が少ない静脈があり、血液が滞りやすい構造的な特徴があります。
また、僧帽筋の中で血流や酸素が不足した状態では、特に僧帽筋上部で痛みに対して敏感になることも報告されています。

肩こりに伴って、肩甲骨の内側まで痛みやこりを感じる方がいます。
このとき注目する筋肉のひとつが、板状筋・菱形筋・前鋸筋のつながりです。
上の図のように、板状筋・菱形筋・前鋸筋は、身体を横切るようにつながっています。
例えば、デスクワークが長時間続くと、肩甲骨は外側に開いた状態になりやすくなります。
すると、肩甲骨の内側にある菱形筋や、その反対側にある板状筋は引き伸ばされた状態が続き、それに抵抗するように緊張しやすくなります。
この状態が続くことで、肩甲骨の内側に痛みや「こり感」が現れることがあります。
一方、肩甲骨が外側に開いた状態では、前鋸筋は短くなった状態が続き、伸びにくくなることがあります。
そのため、このような状態では、緊張している菱形筋の負担を減らし、前鋸筋の動きや伸びやすさを改善することも、肩甲骨の内側に現れる痛みやこりを考えるうえで大切になります。
猫背などの姿勢が習慣になると、首の骨や関節の位置・動きに負担がかかりやすくなります。
また、背骨と背骨を繋ぐ関節(椎間関節)や、背骨と背骨の間にあるクッションの役割をする「椎間板」に負担が加わることで、その周囲の神経が刺激され、痛みにつながることもあります。
このように、肩こりでは筋肉だけでなく、首の骨や関節、椎間板などの状態が関係している場合もあります。

上の図の左側は、首の椎間板に問題がある場合に痛みを感じやすい範囲、右側は、椎間関節に問題がある場合に痛みを感じやすい範囲を示しています。
首の椎間板や椎間関節の問題によって、実際に問題がある場所とは少し離れた首や肩に痛みが現れることがあると報告されています。
そのため、過去または現在に首の疾患があり、症候性肩こりが考えられる場合には、頸椎の関節の動きや症状との関係を確認することが大切です。
精神的なストレスなどによって交感神経の働きが高まると、筋肉の緊張が強くなることがあります。
筋肉の緊張が続けば、その周囲を通る血管にも影響し、血液が流れにくくなることがあります。
また、神経への刺激によって、痛みや重だるさなどの症状が現れる場合もあります。
肩甲骨の内側に痛みやこりを感じる場合には、肩甲背神経や肩甲上神経などの末梢神経が関係していることがあり、神経の走行に沿って痛みやこり感が現れることがあります。
また、末梢神経や一部の脳神経から枝分かれし、皮膚の感覚を担当する「皮神経」にも注目します。
特に、こうした神経が身体の深部から皮膚の表面近くへ出てくる部分では、周囲の組織から影響を受けることがあります。
このように、肩甲骨まわりの症状では、筋肉や関節だけでなく、神経の走行やその周囲の組織との関係も確認することが大切です。

例えば、デスクワークを長時間続けている人では、肩甲骨が外側に開き、頭が身体より前に出た姿勢になりやすくなります。
いわゆる猫背のような姿勢です。
この姿勢では、頭がさらに前へ倒れないように、首の後ろにある筋肉(頸部伸筋群)が伸ばされながら働き、頭と首を支え続けます。
このような状態が続くと、「上位交差症候群」と呼ばれる姿勢のくずれに近づきます。
上位交差症候群では、
が緊張しやすくなり、
がうまく働きにくくなります。
このような筋肉のバランスの変化が続くと、首や肩の関節に負担がかかり、身体の位置関係に影響が出てきます。

「上位交差症候群」ような姿勢のくずれが起こると、身体はバランスを取ろうとして、腰や骨盤まわりでも姿勢を変えようとします。
その結果、「下位交差症候群」と呼ばれる状態が起こり、腹筋やお尻の筋肉がうまく働きにくくなります。
腹筋が十分に働かなくなると、お腹の内側にかかる圧力(腹圧)が低くなりやすくなります。
すると、呼吸に使う横隔膜の働きにも影響し、身体を安定させにくくなります。
その結果、頭がさらに前に出やすくなり、上半身の姿勢のくずれが強まるという悪循環につながります。
このように、肩こりは首や肩だけの問題ではなく、骨盤や股関節まわりの姿勢や筋肉の働きが影響している場合があると考えられます。

パソコンやスマートフォンなどを近い距離で長時間見続ける作業は、脳の活動や交感神経の働きを高めることが報告されています。
交感神経が活発な状態が続くと、身体が緊張しやすくなり、首や肩まわりの筋肉の緊張が高まることで、肩こりにつながる可能性があります。
このような場合は、肩の筋肉だけでなく、目を動かす筋肉の緊張や、神経系の興奮にも目を向けることが大切になります。
強いストレスが長期間続くと、感情やストレスの調整に関わる前頭前野の働きや構造に変化が生じることが報告されています。
前頭前野は、自律神経の調整にも関わっています。
そのため、慢性的なストレスによってその働きが低下すると、交感神経の活動をうまく抑えにくくなり、身体が緊張した状態が続く可能性があります。
その結果、首や肩の筋肉も緊張しやすくなり、肩こりが長引く一つの要因になると考えられます。
このように、精神的な問題や中枢神経の影響が強く疑われる場合には、整体だけで対応するのではなく、医療機関での診察や治療を優先・併用することが大切です。

肝臓や胆のう、胃などの内臓は横隔膜の近くに位置しています。
これらの内臓やその周囲に炎症などが起こり、横隔膜や横隔神経が刺激されると、その情報は主に首の神経(C3〜C5)に伝わります。
この領域は肩周辺の感覚情報も入るため、脳が痛みの発生場所を正確に区別できず、内臓の問題を肩周辺の痛みとして感じる「関連痛」が起こることがあります。
このように、内臓疾患からの関連痛が疑われる場合には医療機関での検査や治療を優先する必要があります。
一方、当院では明らかな内臓疾患が認められない場合でも、内臓周囲の膜や、それらとつながる筋肉・関節などの動きや緊張を、身体機能の一部として評価することがあります。
そのうえで、身体の動きとの関連がみられる場合には、周囲の組織にアプローチする方法があります。

ここまでお伝えしてきたように、肩こりの多くは、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、姿勢や身体の使い方など、日々の生活習慣による負担の積み重ねが関係しています。
そのため、肩こりへの施術を考えるうえでは、日々の生活習慣による負担を考えることが必要不可欠です。
私は基本的には生活習慣を変えない限り、肩こりの症状をゼロに近づけていくことは難しいと考えています。
身体に負担がかかり続けると、うまく働かなくなる筋肉がある一方、それをかばうために緊張する筋肉や組織が出てきます。
そのため、うまく働いていない筋肉には運動療法を行い、働きやすい状態へ導きます。
反対に、緊張している筋肉には手技を行い、緊張をやわらげ、組織を動かしやすくします。
肩こりを改善していくためには、整体施術だけでなく、肩こりをつくる生活習慣そのものを見直していくことが非常に大切です。
谷口 綾
taniguchi ryo

Q. どんな施術をするんですか?
当院では、身体に起こっている「機能障害」に対して施術を行います。
身体には「動きが悪くなる」「歪む」「触ると硬い」「押すと痛い」といった変化が起こることがあります。
これらは「機能障害」と呼ばれ、筋肉や関節だけでなく、内臓・血管・神経系を含め、全身のさまざまな組織に生じます。
この機能障害を一つ一つ取り除いていくことで自らが回復する力を引き出していきます。
施術では、検査で見つかった機能障害に対して、「手」のみを用いた施術(徒手療法)を行います。
■ 筋膜リリース
筋膜とは、筋肉や内臓を包み込んでいる膜のことで、全身をつなぐ“ボディスーツ”のような役割を持っています。
この筋膜が硬くなると、動きの制限や不調の原因となります。
施術では、固くなった筋膜を“溶かす”イメージでアプローチし、滑らかな動きを取り戻していきます。
■ 関節モビリゼーション
関節の位置や動きに異常がある場合、関節の可動性を回復させることで、正常な動きを取り戻します。
ゆっくりとした動きやリズミカルな刺激を用いるため、強い痛みを伴うことはほとんどありません。
また、必要に応じてHVLA(いわゆる音が鳴る矯正)を行う場合もありますが、適応を慎重に判断し、ご本人のご希望を確認した上で実施します。
■ MET法(筋エネルギー・テクニック)
筋肉の反射を利用した手技で、患者様ご自身の軽い力を使いながら行います。
無理なく筋肉の緊張を緩め、関節の可動域を改善していきます。
■ 内臓マニピュレーション
内臓は姿勢やストレス、炎症などの影響を受けて固くなることがあります。
腹部にやさしく触れ、呼吸や微細な動きを利用しながら、内臓本来の動きを引き出していきます。
■ クラニアル(頭蓋調整)
頭蓋骨はわずかながらリズムを持って動いており、その動きは全身の状態と深く関係しています。
軽いタッチでその動きを整えることで、自律神経の安定や全身のバランス改善を促します。
などを用います。
まったく痛みがない施術を保証するものではありませんが、必要以上に強い力をかけることはありません。
身体の反応を丁寧に確認しながら、安全性と効果の両立を心がけています。
Q. 何回通えば良くなりますか?
お身体の状態によって個人差はありますが、
痛みやつらさの軽減を目的とする場合は、初回を含めて5回以内で変化を実感される方が多いです。
ただし、慢性的に続いている肩こりの場合は、生活習慣や長年の姿勢のクセ、体の使い方などが重なって起こっているケースがほとんどです。
そのため、症状を落ち着かせるだけでなく、再発しにくい状態を目指す場合は、約3か月を目安に8~12回程度の施術をおすすめすることが多くなります。
また、その期間中にセルフケアや簡単なエクササイズをお伝えし、日常生活でも実践していただくことで、より安定した状態を維持しやすくなります。
初回の検査・施術時には、現在のお身体の状態と回復までの目安について、できるだけ分かりやすくご説明いたします。
Q. 放っておくと危険な肩こりはありますか?
肩こりの中には、筋肉や姿勢の問題ではなく、内科的な疾患が関係しているケースもあります。
例えば、狭心症などの心疾患、血圧の異常、肝臓・胃・胆のうの炎症などが原因となり、肩や背中に痛みとして現れることがあります。
また、
強い発熱、吐き気、安静にしていても続く痛み、夜間に強くなる痛みを伴う場合は、
整体ではなく医療機関での検査が優先されます。
当院では、施術の適応外と判断した場合には、無理に施術を行わず、医療機関の受診をおすすめしています。
Q. ストレスや自律神経は肩こりと関係しますか?
関係することは十分にあります。
強いストレスが続くと、脳や神経が緊張した状態になり、脳脊髄液の循環が低下しやすくなります。
その結果、自律神経のバランスが乱れ、休んでも身体の緊張が抜けない、疲れが取れないといった状態につながることがあります。
また、東洋医学では、感情の変化と内臓の働きは互いに影響し合うと考えられています。
例えば、怒りや緊張は肝臓、ストレスや不安は胃腸の働きに影響するとされ、
それらの内臓の状態が神経を介して肩や首のこりとして現れるケースもあります。
このように、肩こりは筋肉だけでなく、神経や内臓、精神的ストレスが関係して起こることもある症状です。
Q. 肩こりになりやすい体型はありますか?
はい、あります。
特に、猫背や巻き肩といった姿勢は、肩こりが起こりやすい代表的な体型です。
背中が丸まり、頭が前に突き出た状態は、
「上位交差症候群」と呼ばれる体のバランスの崩れを起こしやすく、
首や肩まわりの筋肉が常に緊張した状態になり、肩こりや首の痛み、頭痛につながることがあります。
また、このような姿勢が長期間続いている場合、
一部の筋肉は固くなり、反対に支える役割の筋肉は弱くなっているケースが多く見られます。
そのため、施術だけでなく、必要に応じて簡単なセルフエクササイズを取り入れながら、身体の使い方そのものを見直していくことが大切になります。
こうした調整を重ねていくことで、その場しのぎではなく、再発しにくい身体づくりを目指すことが可能です。
Q. 軽い肩こりでも施術を受けたほうがいいですか?
必ずしも、強い痛みがなければ施術を受けてはいけない、ということはありません。
大切なのは、その違和感や軽いこりが、日常生活やお仕事の中でストレスになっていないか、
そして「この状態がこの先も続くのは避けたい」と感じているかどうかです。
もし、
「できれば今より楽な状態で過ごしたい」
「この不安を早めに解消しておきたい」
と感じておられるのであれば、原因を一緒に確認しながら、身体がより楽に動ける状態を目指してサポートいたします。
一方で、今の状態で特に困っておらず、不安もない場合は、無理に施術を受ける必要はありません。
ご自身が「今のうちに整えておきたい」と感じたタイミングで、ご相談いただければ大丈夫です。
Q. マッサージや整体で楽になっても、すぐ戻るのはなぜですか?
一時的に楽になってもすぐ戻ってしまう場合、身体のどこかに機能の低下や動きの悪さ(機能障害)が残っている可能性があります。
肩こりの原因は、筋肉や骨格、姿勢のバランスだけでなく、内臓への負担や自律神経の状態など、複数の要素が関係していることが多く、
これらが重なっている場合、一部分だけをほぐしても根本的な改善にはつながりにくくなります。
そのため、本来は関係している複数の部位や働きを評価し、必要なポイントすべてにアプローチしていくことが大切になります。
また、こうした機能の問題は、レントゲンやMRIなどの画像検査では異常が見つからないことも多く、
整体(徒手療法)ならではの検査によって初めて分かる動きのクセや緊張の偏りが原因となっているケースも少なくありません。
Q. デスクワークが原因の場合、通うだけで良くなりますか?
お身体の状態によって個人差はありますが、数回の施術で楽になる方もいらっしゃいます。
ただし、肩こりの原因がデスクワークなどの生活スタイルにある場合、
施術だけでなく、日常での姿勢や体の使い方を見直すことも重要になります。
そのため当院では、必要に応じてセルフケアや簡単なエクササイズもお伝えし、
肩に負担がかかりにくい状態を日常生活の中でもつくっていくことを大切にしています。
施術による調整と、ご自身でのケアを組み合わせ、
患者さまと施術者が同じ目標に向かって一緒に取り組むことで、より安定した改善を目指すことができます。
Q. 痛みが強いときでも施術は受けられますか?
基本的には、痛みが強い場合でも施術は可能です。
ただし、痛みの出方や状態によっては、まず医療機関での検査を優先した方がよいケースもあります。
例えば、心疾患や消化器系のトラブルなどが関係して、肩や背中に痛みが出ることもあります。
そのため、肩こりに加えて
急な発熱、吐き気、安静にしていても続く痛み、夜間に強くなる痛み
といった症状がある場合は、整体ではなく医療機関への受診をおすすめしています。
当院では、状態を確認したうえで施術が適切でないと判断した場合には、
無理に施術を行わず、医療機関の受診をご案内することもあります。
ご不安な場合は、まず一度ご相談ください。
痛みや不調を我慢せず、まずは一度ご相談ください。
R.T整体院では、お一人おひとりの状態を丁寧に評価し、最適な施術プランをご提案いたします。
ご予約は、24時間受付可能な【ご予約ページ】またはお電話から承っております。
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