腰痛

腰痛で、こんなお悩みはありませんか?

  • 3か月以上腰痛が続いている
  • 朝、腰の痛みと共に目が覚める
  • 運転やデスクワークなど、長時間座っていると腰の痛みや張りが強くなる
  • 痛み止めや、コルセットが手離せない
  • イスから立ち上がるときなど、動き始めに腰が痛む
  • 前かがみの姿勢から、姿勢を戻すことができない
  • ふとした瞬間に腰が抜けそうになる
  • ぎっくり腰をくり返していて、常に再発への不安がある
目次

腰痛とは?

腰痛とは、腰から骨盤周辺に感じる痛みの総称です。

腰には、

  • 背骨と背骨の間にあるクッション(椎間板)
  • 背骨同士をつなぐ関節(椎間関節)
  • 背骨を動かし、支える筋肉
  • 骨と骨を支える靱帯
  • 腰の下にある骨盤

など、多くの組織があります。

これらが協力することで、私たちは腰を曲げたり、反らしたり、ひねったり、立った姿勢を保ったりすることができます。

同じ「腰痛」であっても、
どの部分に、どのような問題が起きているのかは人によって様々です。

腰痛の85%は原因不明?

腰痛は、大きく「特異的腰痛」「非特異的腰痛」に分けて考えることがあります。

「特異的腰痛」とは、腰痛の原因となる病気や異常が特定できるものです。
たとえば、腰椎椎間板ヘルニアや圧迫骨折など、腰痛に関係する病気や異常が検査によって確認されている場合です。
このような腰痛では、原因となっている病気や状態に応じて、医療機関で適切な検査や治療を受けることが大切です。

一方、「非特異的腰痛」とは、診察や画像検査などを行っても、痛みの原因を特定しきれない腰痛を指します。
古くから引用されている報告では、腰痛の約85%が、この「非特異的腰痛」に分類されるとされています。

腰が痛くて病院を受診したものの、レントゲンを撮っても痛みの原因がはっきり分からなかった。
このようなケースはそれほど珍しいことではない、ということです。

「原因がまったくない」わけではない

それでは、この「原因を特定できない腰痛」には、どう対処すればよいのでしょうか?
決して「原因が分からないなら、もうあきらめるしかない」というわけではありません。

レントゲンやMRIなどの画像検査で大きな異常が確認されなくても、
筋肉の状態や関節の動き、身体の使い方など、画像だけでは判断しにくい身体の「機能」が痛みに関係している可能性があります。

つまり、腰痛を考えるときには、画像で確認できる身体の「構造」だけでなく、
実際に身体がどのように動き、働いているのかという「機能」にも目を向けることが大切です。

なぜ腰が痛むのか?を考える

腰痛を考えるとき、

まず、

  • 腰が硬くて痛いのか
  • 腰が動きすぎて痛いのか

に分けて考えます。

前者であれば、硬い筋肉や関節を動きやすくする。

後者であれば、動きすぎている部分を安定させる。

腰痛=腰を柔らかくすればいい、とは限りません。

運動軸にズレが生じる

腰が硬すぎても、逆に動きすぎても、

関節の運動軸にズレが生じることがあります。

イメージとしては、引き出しのレールが少しズレたまま動いている状態です。

動かすことはできますが、そのたびに引っかかりや余計な負担が生まれます。

これは腰だけでなく、全身のさまざまな関節にも当てはまる考え方です。

例①:動いていると徐々に痛くなり、休むと楽になる。

この場合、

「動く時間が増えるほど、腰への負担が蓄積しているのでは?」

と考えます。

腰が動きすぎている可能性があるため、必要であれば安定性を高めるアプローチを考えます。

こうしたケースでは、施術だけでなく運動療法やリハビリの併用が重要です。

例②:動き始めは痛い。でも、動いているうちに楽になる。

この場合、

「硬くなっている組織が、動くことで徐々に動きやすくなっているのでは?」

と考えます。

筋肉や関節など、どこに硬さや動きにくさがあるのかを確認します。

例③:安静にしていても痛い。朝や夜に痛みが強い。

この場合は、

「硬いから痛い」「動きすぎて痛い」だけでは説明できないかもしれません。

寝ている姿勢や荷重のかかり方、

浮腫やうっ血など、循環の影響なども考えます。

場合によっては整体の範囲だけで考えず、医療的な原因も含めて確認する必要があります。

腰のどこから痛みがでているのか?を考える

腰痛では、「腰のどの組織が痛みを出しているのか」という視点から、

  • 筋肉や筋膜
  • 背骨と背骨を繋ぐ関節(椎間関節)
  • 背骨と背骨の間にあるクッションのようなもの(椎間板)
  • 骨盤の関節(仙腸関節)

の4つに原因を分けて考える方法があります。

椎間板が痛みの原因になっている人もいれば、背骨の関節が原因になっている人、
骨盤の関節が原因になっている人、筋肉や筋膜が原因になっている人もいるということです。

そのため、腰痛を考えるときは「どの組織が痛みを出しているのか」を考えることを大切にしています。

①筋肉や筋膜

当然ですが、筋肉や筋膜の状態を確認することは重要です。
筋肉や筋膜が痛みに関係している場合、腰の広い範囲に痛みを感じることがあります。

腰痛に関係する筋肉として、

  • 脊柱起立筋、多裂筋や腰方形筋といった背骨周りの筋肉
  • 腹筋などの背骨を安定させる筋肉
  • 梨状筋やハムストリングスといった股関節や足に続く筋肉

など、広い範囲を考えます。

腰痛だからといって、腰にある筋肉だけを施術すればよいわけではありません。

②背骨と背骨を繋ぐ関節(椎間関節)

椎間関節が痛みに関係している場合、腰の一部分に痛みを感じることがあります。

腰には5つの背骨(腰椎)があります。
そして、それぞれの背骨をつないでいる部分を「椎間関節」といいます。

人が前かがみになったり、反対に後ろへ反らしたりするとき、
それぞれの背骨が少しずつ動くことで、腰全体として大きな動きが生まれます。

そのため、腰全体では問題なく動いているように見えても、
一部分だけ動きが悪くなっていたり、反対に動きすぎていたりすることがあります。

背骨と背骨の間にあるクッション(椎間板)

背骨と背骨の間にある、クッションのような組織を「椎間板」といいます。
「腰椎椎間板ヘルニア」という病名で、聞いたことがある方もいるかもしれません。

この椎間板も、腰痛を生じる可能性のある組織のひとつです。
椎間板に傷がついたり、その周囲に炎症が起きたりすると、椎間板そのものが痛みの原因となり、強い腰痛を感じることがあります。

また、椎間板は日常生活の中でも負担がかかりやすい組織です。
たとえば、前かがみで荷物を持つ動作や座っている姿勢では、立っているときよりも椎間板に大きな圧力がかかります。

このように椎間板への負担が腰痛に関係していると考えられる場合、
椎間板に集中している負担をできるだけ減らすことを考えていきます。

ただし、椎間板ヘルニアなど、画像検査で明らかな疾患が確認されている場合、
整体だけで症状に対応するのではなく、医療機関での検査や治療を優先したり、必要に応じて医療と併用したりすることが非常に大切です。

骨盤の関節(仙腸関節)

仙腸関節が痛みに関係している場合、腰と骨盤の境目あたりに痛みを感じることがあります。

腰のすぐ下には「仙骨」という骨があり、仙骨の左右には「腸骨」があります。
この2つの接合部分を二つの骨の名称をとって「仙腸関節」と呼びます

そして仙腸関節は「靭帯」によって繋ぎ止められています
仙腸関節由来の腰痛はこの「靭帯」が痛みを感受しやすいと考えられています。
仙腸関節が硬く動かない、逆に動きすぎてしまうとこの靭帯に負担がかかって腰に痛みが生じます。

よく「骨盤の歪み」という言葉を目にします。
しかし、実際の骨盤の状態は「歪んでいる」というひと言だけで説明できるほど単純ではありません。

たとえば

  • 腸骨に対して、仙骨がどうなっているのか?
  • 仙骨に対して腸骨がどうなっているのか?
  • 仙骨に対して背骨がどうなっているのか?
  • 靭帯が緩く、関節が動きすぎていないか?

など、確認すべきことはいくつもあります。

こうした状態をひとつずつ確認していくことが、骨盤を評価するうえで大切だと考えています。

なぜ腰痛が良くならないのか?を考える

腰痛という「痛み」は、身体に起きている問題の「結果」として現れているものです。

当院では、痛みだけを見るのではなく、なぜ腰に痛みが出るようになったのかという、
「結果」に至るまでの「過程」を考えることを大切にしています。

実際に当院へご相談いただいた方からは、

「腰を揉んでもらうと一時的には楽になるけれど、すぐに戻ってしまう」

「施術を受けても、良い状態が長く続かなかった」

といったお話をよく伺います。

その理由の一つとして、腰の痛みという「結果」だけに対処し、
その痛みを生み出している「過程」に十分アプローチできていない可能性が考えられます。

腰痛を改善し、さらに再発しにくい身体の状態を目指すためには、
今ある痛みという「結果」と、なぜその痛みが起きたのかという「過程」の両方を見ることが大切です。

まず身体を確認し、「今、この身体では何が起きているのか」を整理することから始まります。

例①:股関節・骨盤・腰の連動性の低下

身体を前にかがめたり、立ち上がったりするときには、股関節・骨盤・腰が連動して動きます。

逆に考えると、股関節や骨盤の動きが硬くなると、本来そこで行われるはずだった動きを、腰が代わりに補うことがあります。

その結果、腰が必要以上に動くことで負担が集中し、腰痛につながる可能性があります。

こうした股関節と腰の関係は、「Hip-Spine Syndrome(ヒップ・スパイン・シンドローム)」という考え方でも知られています。

例②:首、骨盤、足首のサスペンション機能の低下

私たちの身体には、立っているだけでも常に重力がかかっています。

立つ、歩く、走るといった動作では、その力を身体の一部分だけで受けるのではなく、
全身の関節や筋肉が協力しながら受け止め、分散しています。

その中でも、

  • 頭と首の付け根(第一頸椎)
  • 背骨
  • 骨盤(仙腸関節)
  • 足首(距骨)

などを、身体にかかる力を受け止め、全身へ分散する重要な場所として考えています。

たとえば、これらのどこかが硬くなって十分に動かなかったり、反対に動きすぎて不安定になったりすると、
身体全体でうまく力を分散できなくなることがあります。

すると、その不足した動きを別の場所が補わなければなりません。

その結果、腰が必要以上に動いたり、腰の一部分に負担が偏ったりすることで、腰痛につながる可能性が考えられます。

例③:内臓と腰の繋がり

お腹の中には、腎臓、膵臓、十二指腸、小腸など、さまざまな内臓があります。

これらの内臓の周囲には、内臓を包んだり支えたりする膜があり、
その一部は腰の背骨や、その周りの組織と解剖学的につながっています。

そのため整体の領域では、内臓を支えている膜の状態も、腰や骨盤の動きに影響する可能性があると考えます。

たとえば、腰とのつながりを考えるうえで注目する組織のひとつに、「腸間膜」があります。

腸間膜とは、簡単にいえば小腸をお腹の中で支えている膜状の組織です。

腸間膜の付け根は、腰の背骨のあたりから骨盤方向へ斜めに走っており、背骨から骨盤周囲に固定されています。

そのため、腸間膜やその周囲の組織に硬さや動きの悪さがみられる場合、
その解剖学的なつながりを介して、腰や骨盤の動きに影響していないか?という視点からも考察します。

R.T整体院では、このように腰痛への施術を組み立てます

R.T整体院が大切にしているのは、最初から施術方法を決めつけないことです。

「腰痛だから腰を揉む」

「腰痛だから骨盤を矯正する」

というように、症状名だけで施術内容を決めることはしません。

まず、身体のどこに、どのような機能の変化があるのかを確認します。

その結果をもとに、その方の身体に必要な施術を組み立てます。

まず、整体で対応してよい腰痛なのかを確認します

すべての腰痛が、整体で対応すべきものとは限りません。

腰痛の背景には、

  • 骨折
  • 感染症
  • 腫瘍
  • 神経系の問題
  • 内臓の病気
  • 血管の病気

など、医療機関での検査や治療が必要な状態が隠れていることがあります。

そのため、
施術をすることより先に、整体の対象として考えてよい腰痛なのかを確認することが非常に重要だと考えています。
必要があると判断した場合には、整体だけで対応せず、医療機関での検査・診察を優先していただきます。

腰痛に関係している機能の変化」を探します

整体で対応できる状態と考えられた場合は、
背骨(腰椎)、筋肉や筋膜、骨盤(仙骨・腸骨)、そのまわりの靱帯

などの組織にある、

痛みが出る動き、動きの制限、左右差、押したときの痛み、組織の硬さ

などの「機能」の問題を確認しながら
今の腰痛と関係している可能性が高い部分を絞っていきます。

必要な部分に施術を行います

評価によって機能の問題が確認できた部分に対して、施術を行います。

目的は、
無理に身体の形を変えることではなく、動きや機能を整えていくことです。

たとえば、

  • 背骨の一部分に動きの制限があれば、その部分の動きを改善する。
  • 筋肉の緊張が背骨や骨盤の動きと関係していると考えられれば、その筋肉に対して施術する。
  • 仙骨や腸骨など骨盤の動きに左右差があれば、その関係性を確認しながら施術する。

このように、
見つかった機能の変化に合わせて施術する場所や方法を変えていきます。

施術後には、もう一度確認します

施術は、「やったら終わり」ではありません。
大切なのは、実際に身体がどう変化したのかです。

施術前に確認した身体の機能をもう一度確認します。

そこで狙った変化が出ていれば、その場所が腰痛に関係している可能性を考えます。

反対に変化が乏しければ、
最初に考えた場所とは別の部分が関係している可能性も考え直します。

このように、
評価 → 施術 → 再評価
を繰り返しながら、その方の身体を考えていきます。

整体だけで腰痛を考えません

R.T整体院では、整体の施術だけですべての腰痛を改善できるとは考えていません。

腰痛への対応では、

  • 整体(徒手療法)
  • 運動
  • 身体について理解していただくこと
  • 日常生活での身体の使い方

を組み合わせていくことが大切です。

施術によって身体が動きやすくなっても、その後の生活で身体を動かす機会が少なかったり、同じ場所に負担をかけ続けたりすれば、再び症状が出ることが考えられます。

そのため、
「痛みを減らす」だけでなく、「身体を使える状態にしていくこと」 までを腰痛症状に必要なアプローチとして考えます。

腰痛は、一人ひとり違います

同じ「腰痛」という症状でも、身体で起きていることは同じとは限りません。

  • 背骨の動きが大きく関係している方。
  • 筋肉の状態が変化している方。
  • 骨盤や股関節との連動に問題がみられる方。
  • 複数の機能の問題が重なっている方。

だからこそ当院では、
「腰痛」という名前だけで施術方法を決めません。

実際の身体を確認し、
どこに問題があるのか、どのような動きの変化があるのか、なぜそこに負担がかかっているのか
を考えながら施術を組み立てます。

腰が痛いから、腰だけを施術する。

その一歩先にある、

「なぜ、この腰に負担がかかっているのか?」

「なぜ、腰痛がなおらないのか?」

を考えること。

それが、R.T整体院が腰痛と向き合ううえで大切にしている考え方です。

執筆者

谷口 綾

taniguchi ryo

腰痛について、よくある質問

Q. 実際に、どんな施術をするんですか?

当院では、身体に起こっている「機能障害」に対して施術を行います。
身体には「動きが悪くなる」「歪む」「触ると硬い」「押すと痛い」といった変化が起こることがあります。
これらは「機能障害」と呼ばれ、筋肉や関節だけでなく、内臓・血管・神経系を含め、全身のさまざまな組織に生じます。
この機能障害を一つ一つ取り除いていくことで自らが回復する力を引き出していきます。

施術では、検査で見つかった機能障害に対して、「手」のみを用いた施術(徒手療法)を行います。

■ 筋膜リリース
筋膜とは、筋肉や内臓を包み込んでいる膜のことで、全身をつなぐ“ボディスーツ”のような役割を持っています。
この筋膜が硬くなると、動きの制限や不調の原因となります。
施術では、固くなった筋膜を“溶かす”イメージでアプローチし、滑らかな動きを取り戻していきます。

■ 関節モビリゼーション
関節の位置や動きに異常がある場合、関節の可動性を回復させることで、正常な動きを取り戻します。
ゆっくりとした動きやリズミカルな刺激を用いるため、強い痛みを伴うことはほとんどありません。
また、必要に応じてHVLA(いわゆる音が鳴る矯正)を行う場合もありますが、適応を慎重に判断し、ご本人のご希望を確認した上で実施します。

■ MET法(筋エネルギー・テクニック)
筋肉の反射を利用した手技で、患者様ご自身の軽い力を使いながら行います。
無理なく筋肉の緊張を緩め、関節の可動域を改善していきます。

■ 内臓マニピュレーション
内臓は姿勢やストレス、炎症などの影響を受けて固くなることがあります。
腹部にやさしく触れ、呼吸や微細な動きを利用しながら、内臓本来の動きを引き出していきます。

■ クラニアル(頭蓋調整)
頭蓋骨はわずかながらリズムを持って動いており、その動きは全身の状態と深く関係しています。
軽いタッチでその動きを整えることで、自律神経の安定や全身のバランス改善を促します。

などを用います。

まったく痛みがない施術を保証するものではありませんが、必要以上に強い力をかけることはありません。
身体の反応を丁寧に確認しながら、安全性と効果の両立を心がけています。

Q. 何回通えば良くなりますか?

お身体の状態によって個人差はありますが、
痛みや不調の改善・緩和が目的の場合は、初回を含めて5回前後で症状が気にならなくなるケースが多いです。

一方で、慢性的な期間が長く、体質や生活習慣の影響も大きい場合は、
12回前後の施術を目安として、段階的に状態を整えていくことが多くなります。

初回の検査・施術時に、現在のお身体の状態と回復までの目安について、できるだけ分かりやすくご説明いたします。

Q. 早く良くするために大切なことは?

まず大切なのは、ご自身の腰痛の状態を正確に把握することです。
腰痛の原因や身体の反応は人それぞれ違うため、今の状態に合わない対処をしてしまうと、回復が遅れてしまうことがあります。

たとえば、ぎっくり腰など炎症が強い時期に、無理な運動や強いストレッチを行うことは逆効果になる場合があります。
その時期に適した姿勢や動作を意識し、患部に負担をかけない過ごし方をすることが重要です。

また、状態に応じた適切な頻度・回数で施術を受け、身体の変化を積み重ねていくことも、回復を早めるうえで欠かせません。
筋力の低下が関係している場合は、状態に合わせたエクササイズを継続することが、再発予防と回復の近道になります。

Q. 腰痛がひどいときはどうすればいい?やってはいけないことは?

ぎっくり腰のような急に起こった腰痛の場合、体の中で炎症が起きている可能性があるため、まずは無理に動かさず安静にすることが大切です。
この時期に、強く揉んだり無理にストレッチをしたりすると、かえって痛みが長引くことがあります。

通常、炎症は72時間ほどで落ち着き、痛みも少しずつ軽くなっていきます。
しかし、痛みが強いまま続く場合や、不安がある場合は、まず整形外科などの医療機関で検査を受けることをおすすめします。

検査で大きな異常が見つからず、それでも痛みが続く場合は、
身体の動きやバランスの問題が関係していることもありますので、その際は一度ご相談ください。

Q. 危険な腰痛の見分け方は?

次のような症状がある場合は、整体よりも先に医療機関での検査が必要です。

  • 急に力が入りにくくなる、歩きにくくなる
  • 排尿や排便がうまくできない
  • 手袋や靴下をはいたように、手先・足先の感覚が鈍くなる
  • 夜間や安静にしていても強い痛みが続く
  • がんの治療歴がある
  • 原因のはっきりしない発熱を伴う
  • 左右で反射に大きな差がある、または異常に強く出る
    ※これはご自身では気づきにくいため、医療機関での検査で確認されます

これらは、神経や内臓、重い病気が関係している可能性があり、整体の施術対象ではありません。
当院で対応するのは、検査で大きな異常が見つからない場合の、身体の動きやバランスの乱れによる腰痛(機能的な問題)です。

気になる症状がある場合は、まず医療機関での受診を優先してください。

Q. ヘルニアとの違いはありますか?

腰椎椎間板ヘルニアでは、神経が圧迫されることで、
片側のお尻から太もも、ふくらはぎにかけて、つながるようなしびれや痛みが出ることが多いのが特徴です。

一方で、腰痛は原因や状態がさまざまで、
筋肉や関節の問題でも、似たような違和感や重だるさが出ることもあります。
そのため、「片側に続くしびれがあるかどうか」は、ひとつの判断材料になります。

ただし、しびれに加えて力が入りにくい、歩きにくい、排尿・排便の異常などがある場合は、
神経への影響が強く出ている可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。

Q. 子宮筋腫は腰痛の原因になりますか?

はい、子宮筋腫が腰痛の原因になることはあります。
子宮のまわりには骨盤や腰とつながる靭帯や筋肉、膜があり、
筋腫によって子宮の重さや位置が変わると、骨盤や腰に負担がかかることがあります。

その影響で、恥骨まわりや骨盤の後ろ側(腰の付け根付近)に痛みが出たり、
お尻や内ももの筋肉に力が入りにくくなるケースも見られます。

子宮筋腫は良性の腫瘍ですが、
大きさや位置、数によって症状が大きく変わり、
月経の変化、下腹部痛、頻尿、便秘、不妊などを伴うこともあります。

そのため、腰痛とあわせて婦人科症状がある場合は、まず婦人科での検査が優先です。
医療的な問題がコントロールされたうえで、骨盤や身体のバランスの乱れが残っている場合には、
整体の施術が腰の負担軽減に役立つこともあります。

Q. ぎっくり腰は自然に治りますか?

ぎっくり腰の場合、受傷後おおよそ72時間ほどで炎症が落ち着き始め、痛みも徐々に軽くなることが多いです。
そのため、安静にしているだけで動けるようになるケースもあります。

しかし、炎症がおさまったあとも痛みや動きにくさが残る場合は、
腰や骨盤まわりの動きに問題が残っている可能性があり、その場合は整体施術の適応となります。

痛みが引いたからといって機能の問題が解決していないと、
再発をくり返しやすくなるため、違和感が残る場合は一度ご相談ください。

Q. 何度も腰痛をくり返すのはなぜですか?

何度も腰痛をくり返す場合、腰や骨盤まわりの動きの悪さ(機能の乱れ)が残ったままになっている可能性があります。
こうした問題は、レントゲンやMRIなどの画像検査では分かりにくく、整体ならではの動きの検査によって評価できることが多いのが特徴です。

また、日常生活や仕事での姿勢、体の使い方が腰に負担をかけ続けている場合、
痛みが一時的に良くなっても、同じ場所に負担がかかり、再発をくり返してしまいます。

そのため、痛みだけでなく、身体の動きや使い方まで含めて見直すことが、再発を防ぐためには大切になります。

Q. 今後、腰痛にならないために必要なことは?

大切なのは、ご自身の腰痛の起こりやすいパターンを理解することです。
多くの腰痛には、腰や骨盤まわりの動きの乱れがあり、そこに負担を生む原因が重なっています。

その原因として、姿勢や体の使い方のクセ、内臓の疲れ、ストレスや脳の疲労などが関係していることもあり、
場合によっては筋力の低下が影響しているケースもあります。

これらの要因を把握し、同じ負担が再び積み重ならないように調整していくことが、
腰痛をくり返さない身体づくりにつながります。

Q. 痛みが軽くても施術を受けた方がいいですか?

必ずしも、強い痛みがなければ施術を受けてはいけない、ということはありません。
大切なのは、その違和感や軽い痛みが、日常生活やお仕事の中でストレスになっていないか、
そして「この状態がこの先も続くのは嫌だ」と感じているかどうかです。

もし、「できれば今より楽な状態で過ごしたい」「この不安を解消したい」と思われるのであれば、
その可能性を一緒に探し、身体がより楽に動ける状態を目指して、全力でサポートさせていただきます。

逆に、今の状態で特に困っておらず、不安もない場合は、無理に施術を受ける必要はありません。
ご自身が「整えておきたい」と感じたタイミングで、ご相談いただければ大丈夫です。

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実例紹介

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整体による腰痛施術への論文やエビデンス①

文献タイトル

de Zoete A, Innocenti T, Petrozzi MJ, van Middelkoop M, Assendelft WJJ, de Boer MR, van Tulder MW, Rubinstein SM.
Spinal manipulative therapy for adults with chronic low back pain.
Cochrane Database of Systematic Reviews. 2026; Issue 1. Art. No.: CD008112.
DOI: 10.1002/14651858.CD008112.pub3.

🔗https://www.cochrane.org/evidence/CD008112_what-are-benefits-and-risks-spinal-manipulative-therapy-chronic-low-back-pain

概要

この文献は、慢性腰痛に対する脊椎徒手療法の効果と安全性を調べたCochraneレビューです。

ここでいう脊椎徒手療法には、背骨の関節をゆっくり動かすモビライゼーションや、短く素早い力を加えるマニピュレーションが含まれます。

対象は、主に12週間以上続く慢性腰痛の成人です。
痛みの軽減、機能の改善、有害事象などについて、偽治療、無治療、運動療法などの保存療法と比較して検討されています。

結果

脊椎徒手療法は、無治療と比較すると、短期的に痛みや機能の改善に役立つ可能性が示されています。

また、偽治療と比較しても、痛みや機能に一定の改善がみられる可能性があります。

一方で、運動療法など他の保存療法と比較した場合、その差は大きくないとされています。

有害事象としては、一時的な筋肉痛、こわばり、腰痛の増加などが報告されていますが、重篤な有害事象は確認されていません。
ただし、有害事象の報告自体が十分ではないため、安全性についても慎重に考える必要があります。

結論

慢性腰痛に対する脊椎徒手療法は、短期的な痛みや機能の改善に役立つ可能性があります。

ただし、徒手療法だけが他の保存療法より明らかに優れているとは言い切れず、効果の大きさや持続性には限界があります。

そのため、慢性腰痛に対しては、徒手療法を単独で考えるのではなく、運動療法、日常動作の見直し、負荷量の調整、セルフケアなどと組み合わせて行うことが重要です。

当院の解釈

近年の知見では、慢性腰痛は、単に「腰の関節の位置が悪い」「腰の筋肉が硬い」といった局所の問題だけでは説明しきれないことが多いと考えられています。

腰の関節や筋肉だけでなく、股関節、骨盤、胸腰椎移行部、肋骨、横隔膜、腹部周囲の緊張、神経系の過敏性、日常生活や仕事中の負担、睡眠やストレスなど、複数の要因が関係する場合があります。

このレビューでは、慢性腰痛に対する脊椎徒手療法は、無治療と比較すると、短期的な痛みや機能の改善に役立つ可能性が示されています。

一方で、比較用の治療や運動療法など、他の保存療法と比較した場合、その効果の差は大きくない可能性も指摘されています。
また、手技の内容、施術回数、対象者が研究ごとに異なるため、徒手療法だけが慢性腰痛に対して明らかに優れているとまでは言い切れません。

そのため当院では、徒手療法を「腰を矯正すれば痛みが必ず改善するもの」としてではなく、痛みや防御性の緊張を軽減し、身体を動かしやすい状態に整え、運動療法や日常動作の改善につなげるための有効な選択肢の一つとして考えています。

慢性腰痛では、痛みへの不安から身体を動かしにくくなり、筋肉の緊張や動作の制限が続くことがあります。
徒手療法によって痛みや動きにくさが軽減すると、運動療法やセルフケアに取り組みやすくなる可能性があります。

近年のレビューでも、運動療法と徒手療法を併用することで、短期的な痛みや機能障害の改善が高まる可能性が報告されています。

施術では、腰だけでなく、股関節、骨盤、胸腰椎移行部、肋骨、腹部周囲の緊張、呼吸、歩行、立ち上がり動作、仕事中の姿勢や身体への負担のかかり方まで確認し、どこに負担が集中しているのかを評価します。

そのうえで、症状や身体の状態に合わせて、徒手療法、段階的な運動療法・運動指導、セルフケア、負荷量の調整を組み合わせ、症状の改善と再発予防を目指します。

なお、強い脚のしびれ、筋力低下、排尿・排便障害、発熱、原因不明の体重減少、転倒後の強い痛み、安静にしていても強い痛みが続く場合などは、骨折・神経障害・感染症・内科的疾患などの可能性もあるため、医療機関での確認が必要です。

整体による腰痛施術への論文やエビデンス②

文献タイトル

「異なる座位姿勢における腰部多裂筋の血液循環動態の経時的変化について」

神田 賢ほか
Journal of Spine Research. 2020;11(6):902-907.
DOI: 10.34371/jspineres.2020-0506
🔗https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspineres/11/6/11_2020-0506/_article/-char/ja/?utm_source=chatgpt.com

概要

この研究では、座っているときの姿勢によって腰の深部にある「多裂筋」の血液循環がどのように変化するのかを調べています。

対象は、過去1年間に腰痛のなかった健常な男女12名です。
背もたれのない椅子に座り、「まっすぐな姿勢」「体幹を60度前に曲げた姿勢」「体幹を20度後ろに反らした姿勢」の3つをとり、
近赤外線分光法という方法を用いて、腰部多裂筋の酸素化ヘモグロビンと総ヘモグロビンの変化を測定しました。

結果

体幹を前に曲げた座位では、姿勢を変えた直後から、腰部多裂筋の酸素化ヘモグロビンと総ヘモグロビンが有意に減少しました。

反対に、体幹を後ろへ反らした座位では姿勢をとってから10秒後まで両方の値が有意に増加しました。

つまり、この研究では座った状態で身体を前に曲げると多裂筋の血液循環が低下する方向へ変化し、身体を起こして伸展させると血液循環が増加する方向へ変化することが示されました。

結論

著者らは、前かがみの座位では腰部多裂筋が引き伸ばされ、腰部の筋内圧や血管への機械的な影響によって血液循環が低下した可能性を考察しています。

一方、体幹を伸展すると、腰背部の筋肉の伸張が減り、血管径や筋内圧の変化によって血液循環が増加した可能性が示されています。

当院の解釈

長時間のデスクワークや運転で腰痛を訴える方は多くいらっしゃいます。

今回の研究を見ると、「長く座っていること」だけでなく、どのような姿勢で座り続けているかも腰への負担を考えるうえで大切だと考えられます。

特に、背中や腰を丸めた状態が続くと、腰を支える多裂筋は引き伸ばされた状態になります。
このとき筋肉の血液循環も低下すれば、腰の重だるさや張り、疲労感につながる一つの要因になる可能性があります。

そのため、デスクワークで腰痛が出る方に対して、痛む腰だけを見るのではなく、座ったときの腰椎や骨盤の位置、股関節や胸椎の動きまで確認することが必要だと考えます。

「姿勢を良くして座り続ける」ということが目的ではありません。
同じ姿勢を長時間続けず、ときどき身体を起こしたり、立ち上がったりして腰まわりを動かすことが、腰に負担をためないためには大切だと考えます。

なお、この研究は腰痛のない若年者12名を対象に、30秒間の姿勢変化を調べた基礎研究です。
そのため、「前かがみ姿勢が腰痛を起こす」と直接証明した研究ではありませんが、座位姿勢によって腰部多裂筋の循環状態が変化することを示した興味深い報告です。

整体による腰痛施術への論文やエビデンス③

文献タイトル

Vleeming A, Pool-Goudzwaard AL, Hammudoghlu D, Stoeckart R, Snijders CJ, Mens JMA.
The function of the long dorsal sacroiliac ligament: Its implication for understanding low back pain.
Spine. 1996;21(5):556–562.
DOI: 10.1097/00007632-199603010-00005.

🔗https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8852309/

概要

この研究では、仙腸関節の後ろ側にある「長後仙腸靱帯」が、仙骨の動きや周囲の筋肉・筋膜からどのような影響を受けるのかを調べています。

長後仙腸靱帯は、骨盤の後ろにある上後腸骨棘のすぐ下あたりに位置する靱帯です。
この周辺は、腰痛や骨盤周囲の痛みを訴える方が痛みを感じる場所の一つでもあります。

研究では、ホルマリン固定された献体の腰部・骨盤を解剖し、12本の長後仙腸靱帯を対象に、仙骨や脊柱起立筋、仙結節靱帯、胸腰筋膜などへ段階的に力を加え、長後仙腸靱帯の張力がどのように変化するのかを測定しました。

結果

仙骨を「ニューテーション」と呼ばれる前方へ傾く方向に動かすと、長後仙腸靱帯の張力は低下しました。

反対に、仙骨を「カウンターニューテーション」と呼ばれる後方へ傾く方向に動かすと、靱帯の張力は増加しました。

さらに、長後仙腸靱帯の張力は仙骨の位置だけでなく、周囲の組織からも影響を受けていました。

同じ側の仙結節靱帯や脊柱起立筋に力を加えると、長後仙腸靱帯の張力は増加しました。一方、大殿筋や、広背筋の働きを再現する方向へ胸腰筋膜を引くと、張力は低下しました。

つまり、長後仙腸靱帯は単独で働くのではなく、仙骨の動きや脊柱起立筋、仙結節靱帯、胸腰筋膜、大殿筋などと力学的に関係していることが示されました。

結論

著者らは、長後仙腸靱帯が仙腸関節の動きと密接に関係し、脚・骨盤・背骨・上半身の間で力を伝える構造の一つとして働いていると考察しています。

特に、仙腸関節がカウンターニューテーション方向になると長後仙腸靱帯の緊張が強くなり、ニューテーション方向では緩むことが確認されました。

また、この靱帯の張力は、仙腸関節そのものの動きだけでなく、筋肉や胸腰筋膜など周辺組織の状態によっても変化します。

そのため著者らは、上後腸骨棘のすぐ下に痛みがある腰痛や骨盤痛では、長後仙腸靱帯も評価すべき組織の一つだとしています。

当院の解釈

腰の下から骨盤の境目あたりに痛みがある場合、痛んでいる場所だけを「筋肉のこり」と考えるのではなく、仙腸関節や周囲の靱帯まで含めて確認する必要があると当院では考えています。

今回の研究で興味深いのは、長後仙腸靱帯の張力が、仙骨のわずかな動きによって変化するだけでなく、脊柱起立筋、仙結節靱帯、胸腰筋膜、大殿筋などからも影響を受けていた点です。

つまり、同じ骨盤周囲の痛みでも、

 仙骨がどの方向へ動きにくいのか?
 周囲の靱帯に過剰な張力がかかっていないか?
 腰やお尻の筋肉がどのように働いているのか?
 胸腰筋膜を介した背中や骨盤とのつながりはどうか?

といった複数の視点から身体を見る必要があります。

たとえば、長後仙腸靱帯そのものに負担がかかっているとしても、その背景には仙腸関節の動きの偏りや、周囲の筋肉・筋膜から伝わる張力が関係しているかもしれません。

そのため当院では、仙腸関節周囲に痛みがある場合も、痛む場所だけを押したり緩めたりするのではなく、仙骨と腸骨の動き、腰椎、股関節、臀部、胸腰筋膜などをあわせて評価し、どこから負担が集まっているのかを確認します。

なお、この研究は献体を用いて靱帯の張力を調べた「解剖・生体力学研究」です。
長後仙腸靱帯の緊張を改善すれば腰痛が治ることを示した臨床研究ではありません。

一方で、仙腸関節周囲の靱帯は、骨だけでなく周囲の筋肉や筋膜とも力学的につながっていることを示した研究として、腰痛を局所だけでなく身体のつながりから考える際の参考になる報告だと捉えています。

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