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変形性膝関節症
変形＝痛みではない。膝を守る本当のバランスを整える
膝関節に負担をかけている原因を探します。
動き始めに膝が痛む、階段の上り下りがつらい、正座ができない。
このような変形性膝関節症の症状でお悩みの方は少なくありません。
「年齢のせい」「軟骨がすり減っているから仕方がない」と言われ、
痛みと付き合いながら生活されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、膝に痛みが出ているからといって、
原因が必ずしも膝そのものだけにあるとは限りません。
歩き方や立ち上がり方のクセ、骨盤や股関節・足首との連動の乱れ、
体重のかかり方の偏り、さらには内臓の疲労や神経の緊張など、
さまざまな要素が重なった結果として、
膝に負担が集中しているケースも多く見られます。
R.T整体院では、「どこが痛いか」だけを見るのではなく、
なぜその膝に負担がかかり続けているのか
という視点から、身体全体の状態を丁寧に確認していきます。
膝は、全身のバランスの影響を受けやすい関節です。
そのため、原因を正しく見極めることが、
これ以上悪化させないため、そして今ある膝を少しでも楽に使っていくための第一歩だと考えています。
一般的な原因・傾向について
変形性膝関節症は、現在では厚生労働省の推計で2,400万人以上の患者がいると考えられており、
今や多くの方が悩まされている国民的な関節のトラブルのひとつといえます。
膝関節に起こる疾患の中でも、特に多く見られるのがこの変形性膝関節症です。
変形性膝関節症は、関節の表面を覆っている「軟骨」がすり減ったり傷んだりすることで起こる関節のトラブルです。
はっきりした原因が見当たらない場合を「一次性」、ケガや病気などの影響によって起こるものを「二次性」と呼びます。
発症には、年齢による変化だけでなく、体重の増加、筋力の低下、関節の使い方のクセ、長年の負担の積み重ねなど、さまざまな要素が関係していると考えられています。
また、過去の骨折や関節の形の問題、糖尿病などの全身状態、関節の病気がきっかけとなって、変形が進むケースもあります。
症状としては、歩いたときや動いたときに出やすい「動作時の痛み」が特徴的です。
初期の段階では、動いたあとに痛みが出て、休むと楽になることが多いですが、進行すると動き始めの痛みや、階段の上り下りでの痛み、さらには安静にしていても違和感を感じる場合があります。
膝を押すと痛む場所がはっきりしていることも多く、特に膝の内側や、お皿の下あたりに痛みを感じやすい傾向があります。
膝の曲げ伸ばしの際に「ゴリゴリ」「ミシミシ」といった音や感触を伴うこともあり、これは状態の進行とともに目立ってくることがあります。
また、膝に水がたまって腫れぼったく感じることがあり、その際には動かしにくさや重だるさを伴うこともあります。
症状が進むにつれて、膝が最後まで伸びなくなったり、深く曲げにくくなったりするなど、関節の動く範囲が制限されてくることも少なくありません。
膝の変形性関節症は特に女性に多く、日本では膝の内側に負担がかかるタイプが多いとされています。
階段の昇り降りで痛みを感じやすく、正座ができなくなったり、O脚のような見た目の変化が出たりする場合もあります。
医療機関では、主にレントゲン検査によって関節のすき間や骨の変化を確認し、状態を判断します。
また、膝の痛みの原因が他の関節の病気によるものでないかを見極めることも大切とされています。
よくある症状・特徴
- 動き始めに膝が痛む、こわばる
- 階段の上り下りや坂道で膝の内側が痛む
- 正座や深くしゃがむ動作ができない、つらい
- 歩行時に膝が不安定に感じる、力が入りにくい
- 膝の曲げ伸ばしで違和感や引っかかり感がある
膝の痛みは、必ずしも常に強く出るわけではなく、
「調子の良い日と悪い日を繰り返す」「天候や疲労によって変動する」といった特徴を伴うことも多く見られます。
また、痛みを避ける動きが無意識に続くことで、
歩き方や姿勢が変わり、股関節や腰、反対側の膝にまで負担が広がってしまうケースも少なくありません。
当院の考え方・アプローチ
変形性膝関節症は、「変形があるから痛い」「軟骨がすり減ったから痛む」という単純なものではありません。
実は、関節の表面を覆っている軟骨そのものには痛みを感じる神経がありません。
R.T整体院では、変形性膝関節症の背景を
「構造的要因」「力学的要因」のほか、「内臓の要因」「硬膜の要因」
という視点から捉えています。
まず構造的要因として、膝のお皿の下にあるクッションのような組織や、太もも・膝の内側につながる筋肉や靱帯、関節を包んでいる膜などが、姿勢の乱れや動きのクセによって引き伸ばされたり、圧迫されたりすることで、痛みが生じやすくなります。
次に力学的要因です。
膝は曲げ伸ばしだけを行う関節ではなく、歩行や立ち上がり動作の中で、わずかなねじれや横方向の動きを伴っています。
膝が内側に入りやすい状態や、外側へねじれた状態、すねの骨が外側へずれた状態が続くと、体重や衝撃が膝の内側に偏って伝わりやすくなります。
このような力の偏りが繰り返されることで、膝まわりの組織に過剰なストレスがかかり、痛みとして現れやすくなります。
また、骨盤の傾きや背骨の湾曲の変化も、身体全体の重心バランスを崩し、結果として膝関節に負担をかける要因となります。
さらに内臓の要因も、膝の痛みと無関係ではありません。
腸・子宮・卵巣などの内臓は、骨盤の奥で筋肉や神経と密接につながっています。
内臓に疲労や緊張がたまると、骨盤や股関節の動きが乱れ、その影響が膝への力のかかり方の偏りとして現れることがあります。
そしてもう一つが硬膜の要因です。
脳と脊髄を包んでいる硬膜は、頭から背骨、仙骨まで連続してつながっています。
この硬膜の緊張が強くなると、脳脊髄液の循環が乱れ、身体全体のバランスや筋肉の働きにも影響を及ぼします。
その結果、骨盤や下肢の安定性が低下し、膝に余分な負担がかかりやすくなることがあります。
当院では、膝の変形そのものを無理に変えようとするのではなく、これら要因を丁寧に確認しながら、
膝に負担をかけている身体の使い方やバランスを整え、今ある膝でできるだけ楽に動ける状態を目指して施術を行っています。
３つの視点から行う変形性膝関節症のケア
骨格・筋膜・関節から整える
施術では、筋膜リリース、関節モビリゼーション、
筋肉の反射を利用したMET法（筋エネルギー・テクニック）などを用い、
背骨・骨盤・股関節・膝・足首のバランスを整えていきます。
膝の動きは、膝だけで完結しているものではなく、背骨・骨盤・股関節の動きと深く関係しています。
背骨や骨盤の動きが硬くなったり、股関節の可動域が狭くなったりすると、本来は全身で分散されるはずの体重や衝撃を、膝が一手に引き受ける状態になってしまいます。
その結果、膝への負担が増え、無意識のうちに痛みをかばう動きが続くことで、背骨の湾曲や骨盤の傾き、股関節の動きの乱れがさらに強まるという悪循環に陥りやすくなります。
このように、膝は背骨・骨盤・股関節と互いに影響し合う関係にあるため、膝だけを整えても、根本的な改善にはつながりにくいのです。
また、変形性膝関節症に多い偏平足、ねじれ膝、O脚といった足の特徴は、地面から身体へ伝わる力がうまく上へ伝わらず、
膝や股関節に余分なストレスをかけてしまいます。
そのため当院では、距骨や腓骨などの足首まわりの骨・関節、膝蓋下脂肪体や半膜様筋、関節包といった膝まわりの組織まで丁寧に調整を行います。
内臓の働きを整える
膝の痛みは、筋肉や関節だけでなく、
腸・卵巣・子宮などの内臓の状態が影響している場合もあります。
膝の内側には、腰から脚へ向かう神経が集まっており、
腸の緊張や働きの低下が起こると、
神経を介して膝まわりの筋肉が過剰に緊張し、内側の痛みとして現れることがあります。
また、卵巣や子宮は骨盤の奥で神経や筋肉と密接に関係しており、
生理周期や体調の変化によって負担がかかると
骨盤や股関節の動きが乱れ、
その影響が膝への力のかかり方の偏りにつながることもあります。
特に女性の場合、
膝自体に大きな異常が見当たらなくても、
内臓の影響によって痛みが出ているケースは少なくありません。
そのため当院では、
膝だけを見るのではなく、
身体の内側の状態も含めて全体を確認することを大切にしています。
自律神経のバランスを整える（頭・背骨・仙骨の連動）
頭蓋と仙骨は、「硬膜」という膜によってつながっており、
この連動が乱れると、全身のバランスや筋肉の働きにも影響します。
頭蓋底と仙骨は協調して動くため、
頭側の緊張が強くなると、骨盤や下肢の動きにも影響が出ます。
逆に、骨盤や下肢の不安定さが、自律神経の乱れを助長してしまうこともあります。
そのため当院では、膝の痛みであっても局所だけにとらわれず、頭から骨盤、下肢までをひとつの連動として整えることで、身体全体が無理なく動ける状態を目指します。
変形性膝関節症は、膝が「変形しているから痛い」という単純な問題ではありません。
変形はあくまで状態のひとつであり、
実際の痛みは、構造的な負担や力のかかり方の偏り、
内臓の緊張や硬膜の影響などが重なって生じているケースが多く見られます。
大切なのは、
今ある膝の状態を正しく理解し、
なぜ膝に負担が集中しているのかを身体全体のつながりから見直すことです。
一人で悩まず、まずはご相談ください。
