産後の骨盤ケア
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産後の骨盤ケアが必要と言われる理由とは?

「骨盤の歪みを放っておくと戻らない」
「産後◯ヶ月までがタイムリミット」
そんな言葉を目にして、不安になったことはありませんか?

「骨盤の歪み」という言葉は、産後のお母さんにとって不安をあおる言葉として浸透していますが、一般の方がイメージする“骨がズレて固定されている状態”はほとんど起こりません。
骨盤は強固な靭帯と関節構造によって守られており、広告で語られるような大きな「歪み」が生じることはまずありません。

一方で、妊娠・出産を通して身体に負荷がかかり、一部の機能がうまく働かなくなることがあります。
こうした機能障害によって、骨盤の不安定感や腰痛などの不調が現れるケースは少なくありません。

R.T整体院では、
こうした「産後の不調」に対して、身体全体のつながりを丁寧に見極めながら、再発しにくい状態へ導くことを大切にしています。

巷の「産後骨盤矯正」と実際の身体の仕組みの違い

巷では「骨盤が開く」「ゆるむ」といった言葉が独り歩きし、まるで骨盤そのものが大きく変形したかのように語られることがあります。
しかし実際には、そのような構造的な変形が起こることはほとんどありません。

実際に“開く”のは骨盤全体ではなく、恥骨(膀胱の近くにある骨)同士をつないでいる恥骨結合と呼ばれる部位です。
非妊娠時の幅は2〜6mmほどですが、妊娠末期には7〜10mmに広がり、分娩時には赤ちゃんの大きさによっては40mmほどに広がる例も報告されています。
これほどの変化が起こるため、恥骨まわりに痛みが出るのは自然なことであり、異常ではありません。
ただし、これ以上の解離が生じる場合は「恥骨結合離開」と呼ばれ、医療的な処置が必要となり整体の範疇ではありません。

また、「骨盤の筋トレをすれば戻る」「ぽっこりお腹は歪みのせい」といった情報も多くありますが、これらも実際の身体の仕組みとは異なります。

たとえば骨盤底筋のトレーニングをしても、会陰部の働きが低下している状態では、内転筋や大臀筋が代わりに補正してしまい、本来使いたい筋肉がうまく働けません。
産後のお腹ぽっこりも骨盤の問題ではなく、産後の子宮が約1kgから1ヶ月かけて100gへ戻るという、生理的な時間差による影響です。

そもそも妊娠中はお腹が大きくなる過程で姿勢・呼吸・内臓位置が必然的に変化します。
これは元気な方でも一時的な機能障害が起こるごく自然な変化であり、“異常”と捉える必要はありません。

出産を通して変化するのは、骨盤の“形”ではなく 働き方(機能) です。
具体的には以下のような生理的・機能的な変化が複合して生じます。

  • 仙骨がうなずき運動(前方)へ固定されやすい
  • 妊娠中の姿勢変化により背中と腰の境界部(胸腰椎移行部)が硬くなる
  • 内臓下垂に伴い、お腹の奥で背骨と骨盤を結ぶ膜(腸間膜)のテンションが増大する
  • 会陰裂傷・切開による骨盤底筋群の機能が低下する
  • インナー筋(横隔膜・腹横筋)の機能低下による体幹の不安定化

これらは “矯正しないと元に戻らない” という性質のものではなく、いずれも身体が受けた負荷に対して起こる 機能的な変化 です。

出産の際に骨盤の下部は開き、仙骨は前方へ傾く

重要なのは、広告でよく見る「骨盤が開いた」という抽象的な言葉ではなく、
どの機能が低下し、どの連動性が乱れ、どこに負担が蓄積しているのか を見極めることです。
そこが整えば、過剰な回数の矯正や特別な施術は本来必要ありません。

よくある症状・特徴

  • 出産をしてから腰の不安定感が続く
  • 恥骨・仙骨まわりに痛みがある
  • 尿漏れが気になる
  • 授乳姿勢で猫背になりやすい
  • 抱っこ姿勢が続くと腰が痛む

これらの症状は「骨盤が歪んでいるから」ではなく、妊娠・出産に伴った姿勢や呼吸、内臓の位置変化、骨盤底筋や腹横筋の働きの低下といった“機能的な変化”によって起こることがほとんどです。
産後に見られる尿漏れ・尿失禁も同様で、腹圧コントロールの乱れ、ホルモンバランス変動による膣周囲組織の弾力性低下、
そして骨盤底筋群と横隔膜・腹横筋の連動不全が重なって起こります。

当院の考え方・アプローチ

産後の不調は、骨盤そのものが“歪む”のではなく、
妊娠・出産に伴って生じる 複数の機能的変化の重なり によって起こります。

仙骨のうなずき運動(前方)の固定、妊娠中の姿勢変化による胸腰椎移行部の拘縮、
内臓下垂に伴う腸間膜テンションの増大、会陰裂傷・切開を背景とした骨盤底筋群の機能不全、
横隔膜と腹横筋の連動性低下による腹圧コントロールの乱れ――

これらが複合して働くことで、産後特有の不安定感や痛み、場合によっては尿漏れ・尿失禁などが生じます。

R.T整体院では、

  • 姿勢や筋肉、骨・関節などの体のつくり(筋骨格系)
  • 内臓の位置や動き、血の流れ(内臓系)
  • 自律神経と、頭・背骨・骨盤のつながり(頭蓋・硬膜系)

この3つの視点を組み合わせて、体が本来もっている回復する力が働きやすい状態を目指します。

産後の不調は、一見「骨盤だけの問題」のように思われがちですが、実際には骨盤や胸郭、内臓、呼吸の連動性の乱れが重なって症状が現れます。
特に妊娠・出産を通して起こる姿勢変化、腹圧の不均衡、内臓下垂、骨盤底筋群の機能低下などは、産後特有の不安定感や痛み、尿漏れ・尿失禁にも影響します。

そのため当院では、「骨盤を矯正する」という一方向の発想ではなく、
どの機能が低下し、どこで連動性が途切れ、どの部位が代償しているのか を丁寧に評価することを最も重視しています。

産後の不調は、“骨を矯正するもの”ではなく、“働きを取り戻すもの” です。

3つの視点から行う産後ケア

骨・関節・筋肉から整える

施術では、筋膜リリース、関節モビリゼーション、
筋肉の反射を利用したMET法(筋エネルギー・テクニック)などを用います。

そのうえで、とくに仙骨のうなずき運動(前方) の固定や、腸骨・恥骨結合胸腰移行部横隔膜などの可動性を整えていきます。

また、会陰裂傷・切開を背景とした骨盤底筋群の機能不全や、横隔膜と腹横筋の連動性低下による腹圧コントロールの乱れを適切に使える状態に戻し、
体幹の安定性と腹圧コントロールを回復させることを重視します。

内臓の状態は、内臓体性反射と呼ばれる反応を通して、背骨や筋肉の働きに影響します。
そのため、内臓が疲れていたり動きが悪くなっていると、背骨がかたくなり、結果として腰や骨盤まわりに負担が集まることがあります。

さらに、内臓はfascia(ファシア)と呼ばれる膜のネットワークを通して全身とつながっており、このつながりまで含めて評価することで、産後の不調の背景にある負担が見えやすくなります。
当院では、内臓そのものだけでなく、内臓と身体をつなぐ膜の状態まで含めて確認します。

たとえば、妊娠・出産に伴い横隔膜や腸間膜、上行・下行結腸、後腹膜へと続く膜組織には大きな張力がかかり、緊張します。

このように、内臓の働きと身体の動きは深く関係しており、内臓からくる負担を減らすことで、腰や骨盤が安定し、産後の不調の改善につながっていきます。

頭(頭蓋)・背骨・仙骨は、硬膜によって一本につながり、全身が連動する構造になっています。
そのため、どこか一部に緊張があると、産後の不調に影響が及ぶことがあります。

当院では、腰や骨盤だけでなく、後頭部まわりの頭蓋骨のバランスに着目した施術を行い、神経の緊張が抜けやすい状態をつくります。

また、自律神経の安定には呼吸が深く関係しており、呼吸の中心となる横隔膜(おうかくまく)は、背骨・骨盤・内臓と動きを共有しています。
横隔膜がかたくなると、姿勢や腰の動き、体の回復力にも影響が出やすくなります。

さらに、骨盤内を通る静脈の流れが滞ると、回復が遅れ、痛みが長引きやすくなります。

頭蓋・背骨・呼吸への調整を組み合わせることで、血流と神経の働きが整い、回復しやすい状態へ導いていきます。

さいごに

産後の不調は「骨盤が開いたから戻さないといけない」という単純な話ではありません。
妊娠・出産・産後の生活動作の変化が積み重なり、いくつかの機能がうまく働けていないだけです。

巷の誇大広告に惑わされる必要はありません。身体はシンプルで、やるべきこともシンプルです。
必要な評価と必要なケアを丁寧に積み重ねることで、産後特有の不安定感や痛みは確実に改善へ向かいます。

「自分の産後の不調には、別の原因があるかもしれない」
と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。

まずはお気軽
相談ください

痛みや不調を我慢せず、まずは一度ご相談ください。
R.T整体院では、お一人おひとりの状態を丁寧に評価し、最適な施術プランをご提案いたします。

ご予約は、24時間受付可能な【ご予約ページ】またはお電話から承っております。
どんな小さなことでもお気軽にお問い合わせください。

10:00〜23:00(定休日:不定休)

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