50代・女性・会社員|両側臀部・大腿部の痛みの改善事例

※本記事は、施術現場で担当した患者様から掲載許可をいただいた症例紹介です。

来院時の状況

50代の女性。会社員としてデスクワーク中心のお仕事をされています。

主な症状は、両側の臀部から大腿部にかけての痛みでした。

もともと腰痛はありましたが、初診の約半年前から症状が強くなり、特に長時間座った後に立ち上がる際に痛みが出る状態でした。

医療機関では脊柱管狭窄症の所見があると説明を受けていましたが、仕事では長時間座ることが多く、日常生活や業務への支障を感じていたため来院されました。

※強いしびれ、筋力低下、排尿・排便の異常などがある場合は、まず医療機関での確認が必要です。

施術方針と内容

脊柱管狭窄症の所見はありましたが、狭窄症に特徴的とされる間欠性跛行(歩いていると症状が強くなり、休むと楽になる症状)は明確にはみられませんでした。

そのため、「狭窄症があるから痛い」と単純に考えるのではなく、なぜ脊柱管狭窄症につながるような力学的負担が身体にかかっているのかという視点から評価を行いました。

検査では、腰椎前弯と胸椎後弯の増強、胸腰椎移行部の可動性低下に加え、両側外反母趾や右腓骨の機能障害も確認されました。
足部や下腿の機能低下は、骨盤や脊柱への力の伝わり方にも影響するため、症状の背景の一つとして評価しました。

また、大腰筋や腎臓まわり、後腹膜周辺の筋膜にも硬さがみられ、内臓fasciaの緊張が腰部・骨盤周囲の動きに影響している可能性も考えました。

更年期にみられるような不調も訴えられていたため、自律神経の緊張状態も考慮しました。

そのため初回は、局所的な痛みだけに注目するのではなく、

  • 頭蓋
  • 脊柱
  • 骨盤・仙骨
  • 腹腔内臓

など全身の緊張を調整し、交感神経優位になった身体を落ち着かせ、呼吸・循環・膜の緊張を整えることを目的とした施術を行いました。

改善の経過

初回施術後は、大きな変化はまだみられませんでした。

その後は週1回のペースで施術を開始しました。

3回目の施術後から、痛みの程度が10→5程度まで改善し、仕事中や起床時の痛みの軽減を感じ始めました。

その後は仕事や出張などの都合もあり、一定のペースで通院することが難しい時期もありましたが、2週間〜1か月に1回程度のペースで施術を継続しました。

8回目の来院時には、日常生活や仕事中の痛みはほとんど気にならない状態となりました。

仕事の忙しさによっては、一時的に症状が強くなる日もあるそうですが、初診時と比較すると、痛みは10→0〜3程度の範囲で落ち着いているとのことでした。

現在も月1回のペースでメンテナンスケアを継続されています。

院からのコメント

本症例は、脊柱管狭窄症という構造的な問題だけで説明できるものではなく、

  • 姿勢や身体の使い方
  • 足部からの力学的な影響
  • 内臓fasciaの緊張
  • 自律神経の状態
  • 仕事によるストレスや生活環境

など、複数の要因が重なっていたケースだと考えています。

特に、仕事が忙しく通院が難しい時期もありましたが、その中でも無理のない範囲で継続して通院していただけたことが、今回の改善につながった大きな要因だったと思います。

脊柱管狭窄症と診断されていても、症状の背景にはさまざまな要因が関わっていることがあります。

「年齢だから仕方ない」とあきらめる前に、一度身体全体の状態を見直してみることも大切かもしれません。

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執筆者

谷口 綾

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