女性・会社員|慢性的な首・肩こり・頭痛/左前腕の痛み/腰の痛み

来院時の状況

※本記事は、これまでの施術現場で担当した患者様より掲載許可をいただいた症例紹介です。

デスクワーク中心の会社員の方で、

  • 慢性的な首・肩こり・頭痛
  • 左前腕の痛み
  • 腰仙部の痛み
  • 歩行時の足部の痛み

といった複数の症状を抱えて来院されました。

特に頭痛は以前からの悩みで、
症状が強い日は 悪心から嘔吐した日もあった そうです。
コーヒーを飲むと改善することが多く、
血管の収縮・拡張のバランスが乱れたことで起きる頭痛の可能性があると推測されました。

腰痛は過去にも経験があり、以前は左膝まで痛みが広がっていたことがあるとのこと。

また、
左半身に不調が出やすい/左肩で荷物を持つ癖がある
という生活習慣的な偏りもみられました。

施術方針と内容

初回評価では、

  • 全身の浮腫感
  • 小腸・胃など内臓fasciaの硬さ
  • 腸骨・仙骨の体性機能障害
  • 頭蓋(後頭骨・蝶形骨)の膜緊張

が顕著であり、痛みのある局所を揉むだけでは根本的な変化が出ないと判断。

施術方針

「全身の循環不全の改善」および「仙骨・腸骨の機能障害の解消」
を第一優先とし、局所ではなく全身の調整を軸としました。

行った施術内容

① 横隔膜・白線・骨盤腔の張力を調整

胸椎の後弯が強く、吸気量の低下が推測されました。
横隔膜と骨盤底筋群は拮抗関係にあり、どちらか一方の協調性が落ちると、
呼吸リズムだけでなく全身循環のリズムも低下しやすくなります。

そのため初回では、横隔膜・白線・骨盤腔の張力を丁寧に整え、
呼吸の改善と腹腔の圧バランスの正常化を図ることを目的に施術を行いました。

② 後頭下筋群のリリース

胸椎の後弯により頭部が前方へ移動し、頸椎の回旋可動域が低下。
後頭下筋群の過緊張が強く確認されました。

後頭下筋群の近くには椎骨動脈・後頭下神経・大後頭神経が走行しており、この筋群が緊張すると血流低下や神経刺激が生じ、頭痛の原因になり得ます

③ 腸骨・仙骨の体性機能障害への調整

腸骨・仙骨の「体性機能障害」と呼ばれる状態は、徒手療法特有の検査によって判断でき、
筋肉をいくらマッサージやストレッチしても改善しない腰痛の背景に隠れていることが多い 病態です。

この方も、腸骨と仙骨の動きの乱れが明確に確認されたため、

  • 左PI腸骨 と判断した病態をMET法により修正
  • 仙骨のモビライゼーション

を行い、骨盤の協調した動きを取り戻す施術を実施しました。

④ 内臓(小腸・胃)への徒手的アプローチ

小腸周囲の硬さが顕著で、内臓体性反射の影響が推測されました。
さらに東洋医学的には「胃=イライラ」「小腸=パニック」といった感情面と関連づけられ、
実際に最近、仕事の引継ぎストレスが強かったこととも一致していました。

このような内臓の緊張は体性系(筋・骨格)に影響を及ぼします。

⑤ 頭蓋(後頭骨・蝶形骨)周囲の膜リリース

頭蓋—脊柱—仙骨へ連動する硬膜系に負担がかかっていたため、全体の協調性を整える目的で施術を実施。

さらに、
後頭骨と側頭骨の縫合部には頸静脈とリンパ流が通過する重要なルートがあり、
ここは頭蓋内の体液排泄を担う“出口”となる部位です。

全身に浮腫感がみられた本症例では、この部位のリリースは不可欠と判断しました。

加えて、
頭蓋内の硬膜は迷走神経と三叉神経の支配を受けています。
頭痛は三叉神経の異常興奮が原因となるという説があり、
腸骨・仙骨の機能障害や内臓fasciaの硬さが頭蓋硬膜系へ伝わり、
膜の緊張を引き起こしている可能性も考えられます。

改善の経過

最初は週に1度のペースで施術を開始

2回目来院時

  • 左腕の痛みは完全に消失
  • 頭痛・首肩・腰痛の自覚症状は残るが初回より明らかに軽減
  • 浮腫感の改善もみられる

3回目来院時

  • 腰の痛み、足部の痛みはほぼ気にならないレベルへ
  • 頭痛の頻度・度合いが順調に軽減している
  • 首肩こりも仕事柄負担は出やすいが、初回に比べると大幅に楽とのこと
  • 呼吸が深くなり、姿勢も前傾が減少

4回目来院時

  • 全体的に自覚症状が緩和
  • 睡眠の質が上がったことを実感(大きな変化点)

5回目以降

  • 施術頻度を隔週〜月1回へ
  • 症状の改善 → 身体機能向上・再発予防のフェーズへ移行
  • 現在も定期的な施術を継続中

総括コメント

この方の症状は一見「よくある不調」に見えますが、
徒手療法の評価では 腸骨・仙骨の明確な体性機能障害 が見られました。

これは、

  • デスクワーク中心の生活
  • 左側で荷物を持つ癖
  • 日常動作の偏り

といった小さな習慣の積み重ねが背景にあると考えられます。

また、

  • 全身の循環不全
  • 内臓(特に胃・小腸)の硬さ(内臓体制反射)
  • 感情と身体のつながり(感情—体性反射)

これらが複合して症状を作っていたケースでした。

一見シンプルな症状でも

原因は“ひとつ”ではなく、
筋骨格・内臓・自律神経・感情の影響が混ざっている ことがよくあります。

長く続く不調ほど、
「違う角度からの評価」
「身体全体のつながりを見る視点」
が改善の鍵になります。

患者様の実際の声

同じような症状でお悩みの方へ

  • 腰痛
  • 肩こり
  • 頭痛
  • 全身の重だるさ、浮腫感

これらはデスクワークの方にとても多い組み合わせです。

痛む場所だけを揉んでも改善しづらい場合、身体の深層(内臓・膜・骨盤)に原因が隠れていることがあります。

「もう仕方ない」と我慢を続ける前に、一度“全身のつながり”の視点で身体を見直してみませんか?

R.T整体院では、痛みの改善だけでなく 再発しにくい身体づくり を大切に施術しています。